鍋奉行への道
2016/11/01
「鍋奉行」と呼ばれる人には、調理を取り仕切る人や、作り方を口頭で指示する人など、様々なタイプがいますね。いずれにしても、鍋奉行を名乗るからには、鍋料理の正しい作り方やコツを知っておきたいものです。そこで、立派な鍋奉行になれるように、鍋料理の基本ともいえる「寄せ鍋」の作り方を伝授しましょう!
① 寄せ鍋の基本
寄せ鍋とは、だしが入った鍋に野菜や魚介類などの具材を入れて煮込んだ鍋のことです。具材の種類をあまり増やすと味が定まらないので、うま味の出る具材は多くても5種類程度にとどめると良いでしょう。
② 具材とだしの準備
水分の多い白菜は、一度茹でて水気を絞っておくとスープが水っぽくならず、最後までおいしく食べられます。絞るときに巻き簀(す)を使うと絞りやすい。魚は湯引きをしておくと臭みが出ません。鍋料理をシメまで楽しみたいときには、スープをたっぷり用意しておきます。
③ 鍋に入れる順番
最初に魚介や肉(※)を入れることで、うま味を十分に引き出すことができます。次に火の通りにくい根菜類や椎茸、木綿豆腐、湯葉を入れます。最後に春菊や白菜の葉部分などの葉もの、えのき茸、練り物を加えましょう。
※ 牛肉の場合は最後に入れます。
④ 具材を入れる位置
鍋は中心に近づくほど火が入りやすいので、煮崩れしやすい切り身魚や芋類、かぼちゃなどは熱源から遠ざけること。絹ごし豆腐は崩れやすく、火を通し過ぎると食感が変わってしまうので、上の方に置いて火が通ったところでサッと引き上げます。
⑤ シメの決めどころ
ご飯は水で洗って、ざるで水気を切ってさらさらの状態にしておくこと。ラーメンやうどんなどの生麺を使う場合には下茹でをしておきます。
シメの前に、鍋に残った具材をすくって汁をきれいにします。雑炊は、ご飯を入れて沸騰したら火を止めて、溶き卵を回し入れてフタをして蒸らします。麺類は、麺の太さに合わせて煮る時間を調整してください。鍋のシメは、焼き餅や日本そばを入れてもおいしいですよ。
寄せ鍋のおすすめレシピ
参考
『プロの調理テクニックに学ぶ 鍋名人になる本』旭屋出版MOOK
掲載日 2016/11/01