浅草かっぱ橋の

浅草かっぱ橋の"超"料理道具専門店!聖地「飯田屋」(前編)

餃子専門サイト「東京餃子通信」の編集長の塚田亮一です。
今回の「プロに学ぶ餃子を美味しく作る秘訣」は、浅草のかっぱ橋の老舗料理道具専門店「飯田屋」店主の飯田結太さんに、餃子用の料理道具について教えていただきました。
 

調理道具8500種、餃子コーナーも常設

浅草のかっぱ橋道具街で「料理道具の聖地」と異名をもつ飯田屋。店主の飯田結太さんは、世界中の料理道具を研究する料理道具ハンターとしてテレビや雑誌など各種メディアでも活躍されています。
飯田屋の店内に入ると所狭しと並ぶ調理道具の数々に驚かされます。顧客の要望に応えようと品揃えが増えていき、今ではなんと8500種を超える調理道具が販売されているとのこと。この品揃えと丁寧な接客スタイルでプロの料理人だけでなく一般消費者、さらには世界各国に多くのファンを抱え、店舗も連日賑わいを見せています。
飯田屋では左利きコーナーやカレーコーナー、パスタコーナーなどテーマ毎のコーナーもあり、なんと餃子コーナーまでが常設されています。今回、飯田さんには餃子コーナーに展示されている調理道具を中心に、プロも使う本格的な調理道具からちょっと便利な料理道具まで色々と紹介いただきました。
  • 浅草かっぱ橋の聖地「飯田屋」
浅草かっぱ橋の聖地「飯田屋」
  • 2Fにある常設の餃子コーナー
2Fにある常設の餃子コーナー
  • 店主の飯田結太さん
店主の飯田結太さん

 


焼きの決め手はフライパン

まずは焼き餃子の美味しさの決め手といっても過言ではないフライパンに関して飯田さんに教えていただきました。「売れ筋は26cmのサイズ、底が広めの物が餃子に向いています。また、鉄製のフライパンは水が蒸発しやすく餃子がパリッと焼けます!」と飯田さん。
数ある鉄製のフライパンの中で飯田さんが選んでくれたのはビタクラフトの「スーパー鉄フライパン」。プレス加工でリーズナブルな価格設定の上、独自の窒化4層加工で鉄のフライパンの「錆びやすい」という弱点を補っているため手入れが簡単なのだそうです。「IHにも対応していますし、ステンレス製のターナーも使えるのも便利です。」と飯田さん。
鉄製のフライパンからもう一つ岩手製鐵の「ダクタイルパン」を紹介してくれました。砂型で作る鋳物鉄器のフライパンでありながら薄くて軽いのが特徴。砂型でできる凹凸によって、餃子が張り付きにくくキレイな焼き上がりになるそうです。こちらも窒化加工がされており、IHにも対応しています。少し高価ですが魅力的なフライパンですね。
続いてフッ素加工のフライパンのお勧めも教えていただきました。「一般的には軽いフライパンが人気なのですが、軽すぎると熱ムラができやすいので適度な厚みが必要です。」と、飯田さんが選んでくれたのがウルシヤマ金属工業の「クワトロプラス」。ステンレスとアルミの多層鋼で厚みがあるの熱ムラができにくいのが特徴とのこと。「じっくりと熱していくとIHでもガスでも周辺部までキレイに焼けます。」焼き方のコツも教えていただきました。
  • フライパンコーナーとビタクラフトの「スーパー鉄フライパン」(右)
フライパンコーナーとビタクラフトの「スーパー鉄フライパン」(右)
  • 「ダクタイルパン」と「クワトロプラス」
岩手製鐵の「ダクタイルパン」(左)とウルシヤマ金属工業の「クワトロプラス」(右)
 

餃子に特化した餃子鍋

飯田屋の餃子コーナーには餃子を焼くことに特化した餃子鍋が色々と並んでいました。中でも目を引いたのがその名も「冷凍餃子もきれいに焼けるグリルパン(ベストコ製)」「市販の12個入りの冷凍餃子を焼くことに特化した鍋で超ロングセラー製品です。ふたがガラス製で中の様子が見えるのも便利ですよ。」と飯田さん。フッ素加工で扱いやすく、IHにも対応しているのも嬉しいですね。
「もう一つ面白い餃子鍋があります。」と言って飯田さんが紹介してくれたのが南部鉄器の老舗メーカー及源鋳造の「すきやき餃子鍋」。底面が広く平らに取られていて餃子が沢山並べられます。砂型鋳造なので剥離性も高く、鉄の厚みが熱を蓄えてくれるため熱ムラが起きにくいのも特徴です。また、木蓋が適度に蒸気を逃がすので皮がモチモチっとした食感に仕上がります。「なにより古風な雰囲気と南部鉄器の重厚感がカッコいいですよね。」と飯田さん。確かにこの鉄鍋にぎっしり餃子が並んで食卓に出てきたらめちゃくちゃ気分が上がりそうですよね。
  • 餃子を焼くことに特化した餃子鍋
餃子を焼くことに特化した餃子鍋

  • 「冷凍餃子もきれいに焼けるグリルパン」と「すきやき餃子鍋」
ベストコ製の「冷凍餃子もきれいに焼けるグリルパン」(左)と南部鉄器の老舗メーカー及源鋳造の「すきやき餃子鍋」(右)
今回は、焼きに特化してフライパンと餃子鍋を紹介いただきました。気になる商品があれば皆さんもかっぱ橋の飯田屋の店舗に足を運んで実物を確認してみてください。次回は、様々な便利道具について教えていただきます。


 


  • 飯田屋
店舗情報
●店名:「飯田屋」

●所在地:〒111-0035 東京都台東区西浅草2-21-6
●営業時間:(月曜~土曜日)10:00~18:00/(日曜・祝日)10:00~18:00
●休業日:始年年始のみ
●電話番号:03-3844-2491
●公式サイト 「飯田屋」公式サイト
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  • 塚田 亮一(「東京餃子通信」の編集長)
    2010年開設の餃子専門ブログ「東京餃子通信」編集長。
    「餃子は完全食」のスローガンのもと、おいしい餃子を求めてどこまでも。首都圏はもとより、宇都宮、浜松、福島などの餃子タウン、さらには世界中の餃子風料理を日々食べ歩く。
    これまで食べ歩いた餃子店の数は3,000店以上。
    長年の研究からたどり着いた手作り餃子も評判。また、趣味のマラソンを活かし、餃子専門店を走って巡る「餃子マラニック」を主催。
    作って、食べて、走れる、餃界のオールラウンダー。(「食べあるキング」より引用)