日本一作るのが面倒な餃子が食べられる餃子BAR「Wing Village」(後編)
餃子専門サイト「東京餃子通信」の編集長の塚田亮一です。
今回の「プロに学ぶ餃子を美味しく作る秘訣」は、前回に引き続き手延べ餃子BAR「Wing Village」オーナー兼総料理長の加藤達也さんに、自称「日本一作るのが面倒な餃子」の中でも更に面倒なアレンジ餃子の作り方を教えていただきました。
今回の「プロに学ぶ餃子を美味しく作る秘訣」は、前回に引き続き手延べ餃子BAR「Wing Village」オーナー兼総料理長の加藤達也さんに、自称「日本一作るのが面倒な餃子」の中でも更に面倒なアレンジ餃子の作り方を教えていただきました。
「Wing Village」オーナー兼総料理長の加藤達也さん
ピッツァと餃子が融合したマルゲリータ餃子
加藤さんのこれまで多様な料理の経験から、Wing Villageでは様々なアレンジ餃子がレギュラーメニューや限定メニューとして登場しています。その中でも開業当初から人気を博しているのが「マルゲリータ餃子」。ピッツァのマルゲリータをイメージした餃子です。
トマトと塩、オリーブオイルで作ったトマトソースがベース。更にフレッシュトマトとフレッシュバジル、モッツァレラチーズの餡を包みます。ゼラチンで固めることで包みやすくします。皮は通常の餃子よりも厚めに伸ばし、カルツォーネの様にひだを着けづに二つ折りに閉じます。前回紹介した焼き餃子と同様に一度茹でてから水で冷却して、フライパンで焼き色を着ければ完成。
ピッツァに近いようで餃子として成立しているのも興味深いです。皮のもっちり感や焼き目のカリッとした感じ、そして頬張った際に熱々のトマトソースがジュワっと口の中に広がり、マルゲリータピッツァと餃子がうまく融合されてます。フレッシュバジルの爽やかな香りも印象的でした。タバスコで辛味のアクセントをつけて食べても美味しかったです。
ピッツァと餃子が融合した「マルゲリータ餃子」
コンポタから焼きトウモロコシに味変
アレンジ餃子のアイデアの源泉を加藤さんに聞くと「日常的に様々なジャンルの料理を餃子にしてみようと考えて試しています。」と教えてくれました。その中で、加藤さんが「ポットパイ」の様な餃子を目指して生まれたのが「コンポタ餃子」です。
粒コーンとすりつぶしたコーン、生クリームを使って作ったコーンポタージュスープを皮で包めるようにゼラチンで固めます。こちらも通常の餃子よりは厚めに伸ばした皮でヒダを付けながら包みます。焼き方は他の餃子と同様に茹でてから焼き色を付けます。
焼きあがった餃子の上に、フルードセルという時間をかけて結晶化した塩を振りバターをのせれば完成。皮のサクサクした食感と塩味が加わったコンポタが融合し、餃子でもポットパイでもない新たな料理に仕上がっていて驚きました。加藤さんからの「焦がしバター醤油をかけて味変を楽しんでみてください。」という提案に従ってみると、先ほどまでのコンポタだった餃子が、なんと焼きトウモロコシの風味に変化します。一つの餃子で二つの味が楽しめるというのも素敵な工夫ですね。
コンポタから焼きトウモロコシに味変「コンポタ餃子」
オリエンタルな風味で女性に人気のエビアボ餃子
Wing Villageでは女性客も多く訪れるそうなのですが、彼女たちの支持を集めている餃子の一つが「エビアボ餃子」です。その名の通りエビとアボカドを包み込んだ餃子です。
フレッシュなエビを粗目につぶしてからザクザク切って、そこにネギ油でカリッと炒めた干しエビ、アボカドを混ぜて餡を作ります。オリエンタル風に演出するために、パクチーとレモン果汁、塩で風味付けをします。
包み方も特徴的で三角すいの様な形に包みます。「三角にすると焼き面が広く取れてパリッとした食感を強く出せるんです。」と加藤さん。同じ焼き餃子でも包み方で食感に変化が出せるというのも興味深いですね。
エビアボ餃子はマヨネーズをちょっとつけて食べるのがおすすめ。一口食べると干しエビの風味とパクチーの香りが先行し、あとからプリプリとしたエビの食感とアボカドの濃厚な味わいが追っかけてきます。変わり種でありながら、非常に完成度の高い餃子で驚きました。
オリエンタルな風味で女性に人気の「エビアボ餃子」
今回は3種類のアレンジ餃子の作り方を紹介いただきましたが、改めて餃子は自由な料理だということを実感しました。
みなさんも加藤さんに倣って、色々な料理を餃子として包んでみてはいかがでしょうか?
店舗情報
●店名:「手延べ餃子BAR Wing Village」
●所在地:〒164-0001 東京都中野区中野2-28-1 中野JMビルB1F
●営業時間:17:00~22:00
●休業日:水曜日
●電話番号:03-6382-8022
●公式サイト 「手延べ餃子BAR Wing Village」公式サイト
●店名:「手延べ餃子BAR Wing Village」
●所在地:〒164-0001 東京都中野区中野2-28-1 中野JMビルB1F
●営業時間:17:00~22:00
●休業日:水曜日
●電話番号:03-6382-8022
●公式サイト 「手延べ餃子BAR Wing Village」公式サイト
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塚田 亮一(「東京餃子通信」の編集長)
2010年開設の餃子専門ブログ「東京餃子通信」編集長。
「餃子は完全食」のスローガンのもと、おいしい餃子を求めてどこまでも。首都圏はもとより、宇都宮、浜松、福島などの餃子タウン、さらには世界中の餃子風料理を日々食べ歩く。
これまで食べ歩いた餃子店の数は3,000店以上。
長年の研究からたどり着いた手作り餃子も評判。また、趣味のマラソンを活かし、餃子専門店を走って巡る「餃子マラニック」を主催。
作って、食べて、走れる、餃界のオールラウンダー。(「食べあるキング」より引用)