食通たちを惹きつける手作り餃子の店「吉春」(前編)
餃子専門サイト「東京餃子通信」の編集長の塚田亮一です。
今回の「プロに学ぶ餃子を美味しく作る秘訣」では、最近メディアでも注目の手作り餃子の店「吉春」の店主である吉村千恵子さんに、旬の野菜を使った水餃子について教えてもらいました。
今回の「プロに学ぶ餃子を美味しく作る秘訣」では、最近メディアでも注目の手作り餃子の店「吉春」の店主である吉村千恵子さんに、旬の野菜を使った水餃子について教えてもらいました。
食通たちを惹きつける「吉春」の手作り餃子
手作り餃子の店「吉春」は、2020年末コロナ過の厳しい時期に、京王線国領駅から徒歩10分というお世辞にも便の良いとは言えない立地で創業。それにもかかわらず、注文ごとに皮から作る手作り餃子が食通の間で話題となり、わずか3年で有名グルメ雑誌の表紙を飾るなど各種メディアも注目する話題の餃子店となりました。
吉春を切り盛りするのが中国の吉林省長春市出身の吉村千恵子さんと弟の隆一さん。姉の千恵子さんは中国で麺点師の資格を取得、弟の隆一さんも長く中華系の料理人としての経験をもつというベテラン姉弟の餃子作りには一切の妥協はありません。長春の家庭の餃子を、日本で手に入る厳選素材を使ってアップデートした手作り餃子を提供しています。
手作り餃子の店「吉春」の外装と内装
店主の吉村千恵子さんと「吉春」の餃子
季節に合わせた旬野菜の餃子
吉春で提供されているのは、レギュラーメニューの餃子で水餃子と焼き餃子を合わせて10種類。これに期間限定の餃子を数種類加えて常時13~14種類の餃子が楽しめます。
「中国では季節に合わせて旬の野菜を使って餃子を作ります。」と千恵子さん。吉春ではレギュラーメニューでもキャベツ、白菜といったおなじみの野菜から、ピーマンや大根、人参など日本の餃子ではあまり使われない野菜を使った餃子が提供されています。更に期間限定餃子として、春には中国セロリ(芹菜)やフェンネルやふきのとう、夏にはトマトやキュウリ、秋にはきのこや茄子、冬には長芋など、季節ごとに旬の野菜を使った餃子が楽しめます。
レギュラーメニューと季節限定メニュー
中国セロリとフェンネル
吉春の基本の餃子「吉春餃子」の作り方
吉春の基本の餃子としてお店の名前を冠した「吉春餃子」の作り方を教えてもらいました。吉春餃子には、豚肉とキャベツという一般的な餃子の食材を使っています。豚肉は米沢豚の肩ロースをブロック肉で仕入れお店で、餡を作る直前に粗めに挽きます。「挽肉にすると鮮度が落ちやすくなるので、手間をかけて都度挽いています」と千恵子さん。
キャベツは細かく刻んでから塩もみをして適度に水分を抜き、細かく刻んだニラとネギ、おろし生姜と一緒に豚肉餡に混ぜます。餡の味付けは素材の味を活かすために控えめに、醤油、オイスターソース、ごま油などを使用。豚肉の食感を残すために練りすぎないのもポイントとのことでした。
皮ももちろん手作り。北海道産の小麦を数種類ブレンド。千恵子さんによると「水餃子と焼き餃子では粉の種類も配合も伸ばし方も異なるんです。」と教えてくれました。小麦粉と水と塩を混ぜて寝かせてを何度か繰り返し、団子状に丸めて冷蔵庫で更に寝かせてから伸ばします。
余計な打ち粉を使わないのも美味しい餃子のポイントとのことで、吉春では包み置きをせずに注文が入ってから皮を伸ばしから始めるという手間をかけています。
茹で上がった餃子は表面はつるっとしていて柔らかいのに弾力がある不思議な食感です。餡の豚肉の旨味とキャベツの甘味もちょうど良く、脂っこさもないのでいくらでも食べられてしまいそうな餃子でした。
注文が入ってから作る皮
吉春餃子(水餃子)の具材と包み
吉春餃子(水餃子)を大鍋で茹であげる
不思議な食感のある吉春餃子(水餃子)
今回は、餃子に使える食材の紹介と基本の餃子の作り方を教えてもらいました。次回は、旬の野菜を使った餃子の作り方をいくつかご紹介します。
店舗情報
●店名:手作り餃子の店「吉春」
●所在地:〒182-0022 東京都調布市国領町8-1-14
●営業時間:17:00 - 22:00
●定休日:火曜日(火曜日が祝日の場合は翌日が休み)
●電話番号:042-426-8153
●公式サイト 手作り餃子の店「吉春」公式サイト
●店名:手作り餃子の店「吉春」
●所在地:〒182-0022 東京都調布市国領町8-1-14
●営業時間:17:00 - 22:00
●定休日:火曜日(火曜日が祝日の場合は翌日が休み)
●電話番号:042-426-8153
●公式サイト 手作り餃子の店「吉春」公式サイト
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塚田 亮一(「東京餃子通信」の編集長)
2010年開設の餃子専門ブログ「東京餃子通信」編集長。
「餃子は完全食」のスローガンのもと、おいしい餃子を求めてどこまでも。首都圏はもとより、宇都宮、浜松、福島などの餃子タウン、さらには世界中の餃子風料理を日々食べ歩く。
これまで食べ歩いた餃子店の数は3,000店以上。
長年の研究からたどり着いた手作り餃子も評判。また、趣味のマラソンを活かし、餃子専門店を走って巡る「餃子マラニック」を主催。
作って、食べて、走れる、餃界のオールラウンダー。(「食べあるキング」より引用)